坂道Diary

旅と本が好き

心がほどける小さな旅

益田ミリさんの「心がほどける小さな旅」

益田さんのエッセイで今のところこれが一番好きだ。水族館に泊まってみたり、第九に参加してみたり、おもしろそうなことに挑戦しているのがなんかすごく良い。

 

私もやってみたいこと

肥薩線の旅

益田さんは鉄道でゆっくり外を眺める旅をいくつかされていたと思う。私は鉄道を移動手段としてしか見れていなかったので、次に旅行するときは、そういう旅もいいなと思った。特に肥薩線は、景色の描写がきれいで気になった。

 

・ホテルでの朝食

フォーシーズンズだったころの椿山荘での朝食プラン、サンデーレイトブレックファスト、とてもおいしそうだった。私は旅先でのホテルの朝食がすごく好きだ。残念ながら椿山荘ではもうやっていないと書いてあったけど、違うホテルに行ってみようかな。

 

・水族館に一泊

新江ノ島水族館でのクラゲナイトというイベントで、水族館にお泊りできるというもの。私は水族館がとても好きなので、これはうらやましかった。今は募集中のプログラムはないらしいけど、いつか再開するだろうか。ただ、益田ミリさんは「クラゲナイトに一緒に行ってくれない?」と言える友達が近くにいるって悪くないと書いていたけど、私は自分にはそんな友達いないかも?書いてて少し寂しい。笑

 

コロナが終わったら。やりたいと思うことがたくさんある。

インドって良いよね

インドに数ヶ月滞在していたことがある。

人に依って好き嫌いが分かれる国だが私はインドが好きだ。インド人と仕事をするのは疲れるところもあるけど、日本人には絶対に理解できない思考回路がおもしろくて、癖になってしまう。

 

例えばインドのそれなりのレストランにはサーブする文化があったりする。ある日、5人で食事をした際、肉料理をオーダーした。到着した肉料理は4切れ。そのままサーブし始めた従業員を、さてどうするんだろうと見守っていたら、4人に肉を、最後の1人には付け合わせのキュウリをサーブしていた。信じられない神経の図太さに、私は今でも思い出すたび笑ってしまう。(そういうところが、合わないと感じる人もいっぱいいるんだとは思うんだけど!)

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他にももっとおもしろいことがあったような気がするのに月日が経って忘れてしまった。なんでメモっておかなかったんだろう。私のバカ。

アジアって基本的に大らかで適当、私がアジアを好きな理由なんだけど、インドはもっと抜群に適当で、そこが心地よい。

いつか住みたい国のひとつだけど、夫には、自分はきっと無理だから一人で住んでくれと言われてしまった。老後一人になったら住もうかしら。その頃の私はインドのエネルギーを受け止められるだろうか。

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余談だが、夫に「タージマハルはなんで誰が撮っても同じ写真になるの?」と聞かれた。それは、ここに写真を撮るための場所があるからだよ。

命の洗濯

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最近休みの日は、ベルギービールを飲みながら旅の本を読む過ごし方が好きだ。

今日は、ベルギービールを切らしていたので、よなよなエールを飲んでいる。よなよなエールは、以前とは違ってそのへんで気軽に買えるようになったが、私の中では少し旅っぽさのあるビールなのだ。

 

今日の本は、小川糸さんの2010年の日記エッセイをまとめた「私の夢は」。この年の小川糸さんはモンゴルを何回か訪れていて、自然と共に生きる暮らしをとても気に入っていた。

モンゴルとは違うけど、私も中国の内モンゴル自治区を訪れたことがある。この本を読んで、その時、物音のしない沙漠で心が解き放たれてもうなんか自分という人間の奥底のほうから自由になれたことを思い出した。

 

日本ってなんて人工物に溢れているんだろう。東京に住む私はまったく同感。一方で、便利な今の暮らしは手放せそうにないのも事実。便利な暮らしをしながら心洗われる経験をする、だから私は旅が好きなんだろうな。

早く命の洗濯に出かけたい!

懐かしきミャンマー

今はもう行けない国の一つになってしまいましたが、少し前まで(仕事で)ミャンマーによく行っていました。

 

日本から片道7~8時間ほどのアジア最後のフロンティア、とよく言われていたミャンマー。今まで流行ってなかっただけあって、特筆すべき観光スポットは正直ないのですが、そんな中一番行って良かったのが、インレー湖です。

 

少数民族の人々が水上家屋で生活していて、農作物も水の上で育てているという、なかなかユニークな暮らしぶり。そこを小さなボートに乗って、巡っていくのが、ちょっとしたアドベンチャー。世界を旅している感じがしてとてもよかった。

 

インレー湖の奥のほうには首長族も住んでいて、観光地のほうに毎日出勤しているそうだった。(首長族と一緒に写真が撮れるサービスがあった。) 

おもしろかったのは、お年寄りの方たちの首は確かにとても長かったけど、若者たちは首に輪っかをたくさん巻いているだけで特に首は長くなく、私のほうが首が長いのではないかと思ったくらい、というところ。これを文化が廃れるとみるかは人それぞれだと思うけど、首を長くするのは体に負担がかかることのようなので、私は若者が無理にそうさせられていないのは良いことだなと思った。

 

早くミャンマーに平和が戻ることを祈ります。

 

竹籠で漁をしている様子。

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ちなみにインレー湖にある水上寺院ファウンドーウー・パゴダは、ミャンマーの中では非常に良い寺院らしく、遠方から偉い人がさっと来てさっと帰る用にヘリポートが設置されていた。興味深い。

 

 

ちょっとそこまで旅してみよう

なんだかんだで益田ミリさんの本が好きな私。

「ちょっとそこまで旅してみよう」も旅エッセイシリーズのひとつ。今回は、友人や彼、お母さんと旅行していて、一人旅のときと違って純粋に楽しそうである。

 

私は海外旅行が好きなので、どうしても海外のエピソードに興味を持つ。この本では、フィンランドスウェーデンに行っていたけど、「かもめ食堂」の映画ポスターの撮影場所になった湖の前で、シナモンロールとあったかいコーヒーをいただくというところが最高に羨ましかった。かもめ食堂が特別好きなわけでもないけど、私は基本ミーハーなのだ。

 

ところでこの本で一番印象に残った一文は、京都旅行のなかで40代の友人数人でうなずきあったというセリフ「30代の頃って、このまま自分の外見って変わらない気がしてた」。30代の私はまさに今そう思いながら生きていました。どうやら40代になると顔が少しずつ老化していくらしい。

男性は40代を過ぎると、渋みというものが出て年齢相応のかっこよさというものが生まれるけど、残念ながら女性はそうでもない気がする。生まれ変わったら男性になりたいとまでは思わないけど、この点において男性は得だと私は思う。

以前、年齢を変えられる加工アプリで、70代の私(仮)は、祖母と母の両方に似ていた。夫はそのへんにいそうなおじいちゃんになっていた。とりあえず見た目はどうあれ、歳を重ねても夫と二人笑っていられたらいいのかな、と、さらに遠くに思いを馳せて40代への不安を紛らわすのでした。

 

ちょっとそこまで旅してみよう (幻冬舎文庫)

ベトナム朝ごはん

台湾の朝ごはんである鹹豆漿(シェントウジャン)の他に、最近作ってみたのがベトナムサンドイッチ、バインミー

バケットに、レバーペーストを塗り、紅白なますやハム、パクチーなどを挟んだもの、というのが比較的王道のレシピっぽいけども、その後に試したバケットにつくね(たれ)としそとピクルスを挟むというお手軽レシピのほうがおいしかった気もします。

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ところで今回も、何か写真をと思い、ベトナムに行ったときに撮ったものを見返していたのですが、びっくりするくらいセンスのない写真しかありませんでした。最もバインミーの姿かたちを写してたのがこの写真。無念。

 

ベトナムには数年前、大学時代の友人と行きました。行先はハノイ。友人が色々調べてくれたおかげで、おいしいバインミーのお店、創作ベトナム料理のレストラン、地元で人気のフォー屋さん、などなどおいしいベトナムを大満喫。自分の中では、今でも世界で一番ごはんがおいしいのはベトナムじゃないかと思っているくらい、美食の国に感じています。

 

ところでベトナムの旅では、カフェにリュックを置き忘れるといううっかりミスをしでかした私。もうダメかも・・さようなら私のミラーレス一眼・・と思いつつ、大慌てでお茶したカフェに戻ったら、ありました!なんと別の席にいたベトナム人カップルが、リュックが置き去りにされた席に移って、さりげなく私の荷物を見守ってくれていたようです。

食べ物もおいしいうえに人もやさしい。ベトナムのことをもっと好きになった瞬間でした。また行きたいな。

 

47都道府県

 

益田ミリさんの、「47都道府県女ひとりで行ってみよう」を読んだ。

イラストレータ益田ミリさんの旅エッセイ。益田さんは温度感の低い方で、淡々と旅をしている。ささやかなことで喜んだり凹んだりしているところが好感が持てるとともに焦れったくもある本です。

 

この本を読み、益田さんと最も気が合わないと思ったのは、旅先での夜ごはんを総菜で済ませるのが好きと言っているところ。ポテトチップスを食べている日もあったりして、旅の醍醐味は食にある派の私からすると、信じられないもったいなさ。旅の宿にお金をかけない点も、私とは反対。でもそこについては、ビジネスホテルに泊まってリーズナブルに気軽に旅するという軽やかさもいいなと思ったりした。

 

益田さんは、一人で旅していることで、周りから淋しい人だと思われているであろうことを、事あるごとに気にしていた。堂々としていればいいのにな。

ちょっと気の合わない友達と一緒に旅に出たような不思議な読後感。

そして私も47都道府県制覇をしたくなった。実はあとふたつ、島根と青森で制覇なのだけど、この2県がどうも遠い。でも今の私は、コロナが明けたら行く決意です。

 

47都道府県女ひとりで行ってみよう (幻冬舎文庫)